「オトナノカタリバ」は、参加型のゲストトークショー。
多種多様なのゲストの話を聞くことで得られる知識。今後の仕事、つながり、連携していく為の大いなるヒントは、自分自身でアンテナをはることで見つけ易くなります。
なかなか訊けないあんなことやこんなこと。この機会に思い切って訊いてしまいましょう。
なかなか聞けないトークを楽しんだ後は、ゲストも一緒にお食事(飲ん方)を楽しんでいます。鹿児島デザイン協会会員でなくてもご興味のある方はどうぞ。
今回の『オトナノカタリバ』は、今年11月に開業10周年を迎える「マナーハウス島津重富莊」。
清川さんに館内を案内していただいた後、島津重富莊の軌跡と温故創新、文化の融合等のコンセプト、今後の夢などを語っていただきました。
今回は40人の定員募集があっという間にオーバー。講話の後のパーティーにも清川さんに加わっていただき、和やかに愉しく中秋の名月のもと時間は過ぎていきました。
マナー・ハウス (manor house) とは中世ヨーロッパにおいて王侯貴族の館や荘園領主の館のこと。ゲストへのおもてなし空間として使用されたことに由来しています。
江戸時代の重富島津家の本邸を一部改修したもので、当時迎賓館の役割を担っていたそうです。広大で美しい庭園は1967年に公開された映画「You Only Live Twice」(邦題:007は2度死ぬ)のロケ地になり、2014年には文化庁より国の有形文化財に登録されています。
まずは、清川さんの案内で日本庭園へ。夕闇に包まれる中、抑制の利いた照明とかがり火の前のにうかぶ旧建築が印象的でした。特別に「謁見の間・殿の間」も覗かせていただきましが、当時のままの柱や欄間、装飾品がレストランとしての空間に違和感なく生かされています。続いて披露宴会場へ移動。「温故創新」(故きを温め新しきを創造する)のコンセプトのもと「古×現代」「和×洋」「融合と調和」という概念が見事に結実しています。
会場に足を踏み入れた瞬間、皆さん天井を見上げていたのが印象的でした。
清川さんから、開業に至るまでのいきさつや、インテリア・内装の杉本氏、料理監修の坂井氏とのエピソードをいろいろお伺いしましたが、物事を成就するには信念と情熱が不可欠であることを再認識した次第です。「人こそが全ての資源」という考えに基づいた人材育成について、また今後の夢を熱く話される姿を拝見していると、由緒ある歴史建造物が次第に消失していく鹿児島で、「融合と調和のおもてなし」を創造される清川さんと「マナーハウス島津重富荘」のこれからに目が離せないと思う夕べでした。
清川様ならびに「マナーハウス島津重富荘」のスタッフの皆様、貴重な機会をいただきありがとうございました。
マナーハウス島津重富荘(http://www.s-shigetomisoh.biz/)
〒892-0802 鹿児島市清水町31-7 フリーダイヤル:0120-810-583
photography by Souichiro Takeshita, Ushio Kubo written by Ushio Kubo